単純に築20年の住宅を坪単価にすると、この地区で売りに出ている5年〜10年の物件より遥かに高い。 2,600万円の広告にもやはり問合せ件数0。 ...1件来ました! が、建物を仕入れて販売するリフォームを専門にしている不動産業者でした。 早速、値下げ広告を見ての反応でしょうか。交渉は厳しいと思われますが案内します。
担当者は私より若い方が見えました。2人で内見に伺うと、「ずいぶん若いお客さんだね。」と、ウキウキのAさん。 担当者Cさんに名刺を渡してもらい、事情を話す。 リフォーム不動産業者は物件を仕入れて(買い)、リフォーム(内外装工事)を行い、売り出す。 当然相場より安い価格で仕入れなければならない。 Cさんは査定の為、各部屋を入念に写真を撮り寸法を測る。この資料を基に会社で概算を出すということです。 工事部の方でリフォームに掛かる費用、売り出しの段階での費用や価格を内部で相談して、買い価格を算出するようです。 いったいいくら提示してくるんでしょう。その時のAさんの反応は?かなり興味津々。 この案内が凶とでるか吉とでるか。
2日後Cさんから連絡があり、社長への相談はまだですが、説得できそうなのでAさんと事前に相談したい。と、言うことでした。 ずばり、1,900万円。 Aさんがっくり。「話しにならないね。」でした。 私は、予想外に高い印象。私の査定価格は安すぎたのかなと思いました。 この金額で仕入れ、売出は2,600万円くらいにするそうです。成り立たないような気もしましたが、2人に2,300万円ではどうかと考えてもらう事になりました。 業者Cさんは週明けに上司と相談し、返事をするとの事です。
週が明け月曜日。早速Cさんに連絡すると「今日、先輩と現地の環境や建物の外観を見に行き、再度見積もりをします。」と、言う返事でどうやら火曜日になりそうです。 その旨家主Aさんに伝えるために電話を入れると、Aさんは「2,300万円で良いよ。」と嬉しい返事をもらえました。Cさんの返事がますます楽しみです。 結局この日はCさんからの返事はもらえず、翌日の火曜日に連絡。 電話口でCさんは即答せず、事務所に来て話しをしました。 Cさんの出した1,900万円は、一緒に物件を見た上司に怒られたそうです。(やはり...) リフォームのグレードで調整して間に合うと思っての金額だったようで、2,300万円の話しは出来なかったようです。 上司の出した買取金額は1,600万円で、売出価格は2,300万円が相場と言う答えだそうです。 Cさんは気まずそうに何度も謝っていましたが、Aさんへの返事には同行せず私の方から話す事にしました。
早速この返事をAさんに電話ではなく直接会って伝えました。Aさんも予想できていたようで、冷静に説明を聞いて納得していました。 話しは今後の売出価格の相談に移ると、2,300万円にしようとAさんの方から言ってくれました。 Cさんには苦労を掛けましたが、今回の一件が吉と出ました。 これからやっと本格始動ってところでしょうか、問い合わせも増えることでしょう。
当初3,000万円だった売出価格がやっと2,300万円まできた。 Aさんもたくさんの葛藤があったと思います。 打ち合わせのたびに「クリスマスは新しいマンションで...」と仕切りに話しています。 その気持ちに早く応えたい。体調も日に日に悪くなっているように見える。 その帰り際、ボソっと話したAさん... Aさん : 「今日、医者に行ったら肝硬変って言われたさぁ。」 私 : 「え?」 Aさん : 「入院しろって言われたけど、入院は勘弁してくれって先生にお願いして、帰ってきたよ。」 私 : 「そうですかぁ。お酒は飲めないですね。」 Aさん : 「今日から禁酒だ。(苦笑)」 益々心配になってきました。 もう11月。何とかしなければ。
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