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宅地建物取引主任者-体験記
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媒介契約

事務所へ戻ると早速、NET上の広告を修正し、物件概要も直しました。
新聞広告やその他の準備もしなければ。


翌日、NETを見ての問い合わせが2件きた。翌々日には5件の問い合わせ。中々順調な滑り出し。
業者だけではなく、個人の方も半数はいる。問い合わせは増えたものの、物件概要をFAXで送り、実際外観を見に行った方々からの反応が悪い。内見の希望者がいないのだ。
業者だけではなく個人の方もかなり勉強、情報収集をしていて、この反応は2,300万円がまだ高い事を示している。
売主Aさんには全面的に信頼してもらって、先に依頼していた業者にはもう頼まないので、専任でやってくれと言って頂いている。そんな中また200〜300万円下げよう、という話しはかなりやりにくい。
しかし、専任で...と言ってもらった時に、媒介契約書を交わしておけば良かったと頭をよぎる。
それは問い合わせの中に、一件不自然な方がいたからだ。
こちらが資料の提供するまで手際が良すぎる印象でした。
口調はどこかオドオドし、「ネットの広告を見たので物件概要が欲しいのでFAXして下さい。FAX番号は...」といった感じです。
FAX番号と名前を聞いて、業者かどうか尋ねると個人ですと返事。オドけている印象が消えない。
個人の方だと、問い合わせる前に聞きたいことをメモしていたり、整理しているようですが緊張して電話をして下さる方もいます。
ここから、どういう物件を探しているのか、場所や価格について話し時間がありそうな方だと雑談をしているうちに、だんだんと打ち解けてくる事が多くあります。
この方は、具体的な話しには中々ついてこず、緊張してオドオドになっちゃってるんだなと思い、早々に電話を切ってしまいしまた。こういうことは少なくないので、すぐに忘れていました。

問い合わせもだんだんと少なくなり、体調の思わしくないAさんの思いに応えなければと、私の中に焦りが出始めました。
取り合えず報告に行かなければ。


2週間ぶりに会うAさんはとても顔色が良い。「酒飲まないから体が軽いよ。」あれからお酒は飲んでいないようで、口調も軽やかです。一安心。
こちらの報告が終わると、Aさんからも報告があると言う。
内容は、ちょっと小耳に挟んだとS不動産が、お客さんを紹介したいとAさんの家に直接訪問してきたそうです。
この業者とは私が入社する以前に取引をしたことがあると、社長から聞いたことがある。
今回の物件の資料は私は提供していないが、他の人がFAXを送ったのだろうか。知っている業者なら普通に資料提供するだろうし。いずれにしても、ジャンプが目的だ。








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